

音楽シーンの中でヒットのきっかけにもなっている【PLAYLIST】。
さまざまなテーマでセレクトされているPLAYLISTをマンガを軸に展開。
マンガ大好き著名人がセレクターとなり、選書意図や想いをテーマに、
今読んでほしい、またハマっているマンガタイトルを一つの枠で紹介するコーナーです。
セレクターの想いとともに、新しいマンガ作品との出会いをお楽しみください。

「MANGA PLAYLIST」にセレクトした作品ラインナップへのテーマや想いなどを教えて下さい!
テーマは「青春期の憂鬱、激情を描く作品」。
青春期、とは個人的に10代の繊細で激動的で全能感に満ちた季節を定義しているのですが、私はその時期の少年少女が形成する鋭く複雑な心の形や、情熱的で繊細な感性にすごく魅力を感じてしまうのです。なんだろう、向こうみずながむしゃらな姿に憧憬を抱くのかもしれません。あるいは青春という概念を通じて哲学的な思いに耽る時間が好きなのかも。とかなんかごちゃごちゃ語ってしまいましたが、要するに、読んだあとに青春時代を思い出してグッとエモくなったり憂鬱な気分に胸がえぐられたり、そんな漫画体験ができるおすすめ漫画を紹介します☆

矢沢あいさんの少女漫画全てに愛を注いでいる私です。青春模様を甘く苦く切なく描いた作品が多く、どの漫画も胸に突き刺さるのですが、中でもNANA。言わずと知れた音楽青春群像劇。こちらを推させてもらいます!
主人公は、東京に住む彼ピッピと同居するために上京する明るく素直な性格の小松奈々と、BLACK STONES(通称:ブラスト)というバンドに所属し、ミュージシャンとして成功するために上京するクールでかっこいい気質の大崎ナナの、ふたりの「NANA」。このまるで白と黒と言っていいほど真反対のタイプのふたりなんですが、東京行きの列車でばったり出会い、さらに上京先でのひょんなことをきっかけに、同居することになるんですね〜。ふたりの同居ハウスにはブラストのメンバーや、ナナの彼氏であり別のバンドに所属するギタリストのレンが訪れたりと、どんどん賑やかになっていく。その中で、ふたりの主人公の友情、夢、そして恋愛模様が描かれていく。NANAという作品、私が初めて読んだのは中学生の頃だったんですが、その当時は、「えっ??!そこでこの男の人選ぶの??絶対⚪︎⚪︎と付き合ったほうがハッピーじゃないのぉ……」と解せなかった部分も、大人になって、さらに自分も音楽を仕事にするようになってから読み返すとちょっと気持ち分かったりして。あと、登場人物たちの子供っぽさというか、大人になれなさみたいな面も、大人になってから気づいたり。青春少女漫画なんですけど、大人な読み味もあり、どの世代にも刺さる作品だと思います。

大人気スポ根美術漫画。熱い。八虎、好きだ。八虎っていうのは主人公の男の子です。「美大受験」が物語前半の大きなテーマになっていますが、その難しさや苦悩、葛藤がものすごくリアルな温度で描かれていて、読み手の心をもかき乱します。八虎がんばれ〜!
彼、元々はやりたいこととかとくにないけど人生楽に生きていたい、みたいなどちらかというと消極的選択を好む高校生だったんですよね。なんでも器用にこなせて要領がいいので、ちょっとうまくやればリアルも充実させられる。クラスの友達とスポーツバーで徹夜で遊んだりタバコを嗜んだりとやんちゃな面もありつつ、テスト勉強もきちんとするから成績はつねにトップクラス。人当たりがよくて愛嬌もあり、誰とでも仲良くなれる人。
ただ、何でも簡単にこなせちゃうぶん、何をやっても達成感が得られずどこか満たされない、空虚な気持ちも抱いていた。そんなウェイウェイ男子高校生が、「美術」に出会っちゃうんですね〜〜〜!!その未知の面白さや得体の知れぬ感動に心を揺り動かされ、どんどん夢中になっていく姿も読みごたえがあるし、同世代の天才に打ちのめされながらも「表現」を追求していく描写が、とにかく熱い!!読んで!!

和山やまさん、かなり、好きだ。和山さん作品に登場する、基本無気力で無感情で、だけど実は胸の奥にまっすぐな本音を秘めている、そういう人間たちが自分大好きでして!!和山さんのシュールなコメディセンスの大ファンなんですが、中でも推したいのはこの作品です。
まず「祭林組(ヤクザの者たち)のカラオケ大会でビリになるのを避けるべく、若頭候補の狂児が中学3年生の合唱部男子の聡実くんにコーチを志願する」ってところからはじまるんですが、もう導入の設定から奇妙で可笑しくて、「ふふ……」って笑み漏れちゃうんですよね!!!!
で、聡実くんは思春期らしい憂鬱な悩みや気怠さを抱えており、だから断っても断ってもつっかかってくるヤクザにうんざりしてるんですが、気のいい大人である狂児と次第に心を通わせていく。その聡実くんの感情の機微が、ちょっとした表情の変化や行動の変化で読者に伝わってくるんですよね(セリフや心の声でなく、そういうささやかな変化での表現に萌えます。シャイな男子中学生可愛い)。ふたりの一風変わった友情のあり方をぜひ刮目してください。

こちらの漫画は、なんというか、私が紹介している他作品のように登場人物たちの青春に触れてエモく熱くなれる、みたいな作品ではないんですが、時折ふと読み返してはその憂苦に気持ちが落ち込み、落ち込みながらも、自分の人生を振り返り生きる意味や価値について深く考えたくなる作品だなと思います。
物語は主人公プンプンの小学生時代からはじまり、高校を卒業して青年へと成長していく過程が描かれます。彼の家庭環境、歩んでいく人生があまりに壮絶で過酷で、プンプンの感情はいつも喜怒哀楽がぐちゃぐちゃにシェイクされていて、プンプンはそれを必死に抑え込みながら生きている。だけどふいに触れる人の優しさやあたたかみに世の中への希望を見出して、なんとか一歩ずつ足をすすめて生きていくんですよね。
そんなプンプンには運命の相手・愛子ちゃんがいるんですけど……、このふたりの運命を見届けるたびにやっぱり気持ちが落ち込んじゃうけど、それでも、終盤プンプンが愛子ちゃんに向けて語る言葉にはプンプンの成長と決意を感じて泣けます……しんどいけど……。
憂鬱、なんて言葉じゃ生ぬるさを感じるくらいの絶望的希望を体験できる漫画です。

連載が終了してから知人にすすめられて読んだんですが、全24巻、ほぼ3日ほどで読んでしまった自分です。展開が怒涛だし何より「クリエィティブ」を題材にした物語が大変熱くて面白くて、一気読みしちゃいましたね。
まずキャッチコピーがいいんですよね〜。「天才になれなかった全ての人へ」っていう。だって誰しも天才になりたいじゃないですか。なれるもんなら。で努力して奮闘して一度は天才かも?なんて自惚れたりするけど真の天才ってやつには敵わなくて、届かなくて、心折れながらも「何者」かになりたくてもがく……。まさにその姿を体現しているのが、主人公の光一。創作は好きだけど、天才的な能力があるわけではないと自覚している。広告代理店のデザイナーとなって成功を目指します。そしてもうひとりの主人公・エレン。他を圧倒する絵の才能を持つ彼女は、高校時代に光一と出会い、互いに影響を受け合います。エレンはNYを拠点に画家への道を歩んでいくんですが、天才には天才の孤独や葛藤があり、凡人側の自分からしたら天才の苦悩を追体験できるような内容でとても興味深いです。まぁ、やっぱり一番共感というか感情移入するのは光一なんですけど。天才に強く憧れる気持ちも、それでも自分を信じたい気持ちも、すごく分かるから。あっ、あとめちゃくちゃ推しているのが加藤さゆりです。8巻がかなりいいので、まずそこまで読んでみて!


三月のパンタシア
「終わりと始まりの物語を空想する」をコンセプトに、ボーカルのみあを中心に結成されたプロジェクト。2015年8月に活動を開始し、シングル「はじまりの速度」でメジャーデビュー。みあ自らが小説を書きおろし、「音楽×小説×イラスト」を連動させ思春期の切ない恋心や憂鬱な気分といった繊細な心の揺れを表現。2024年8月に5thアルバム「愛の不可思議」をリリースし、東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)でワンマンライブを開催。
■News
3月7日に、三月のパンタシアとナナヲアカリによるコラボ楽曲「天使になりたいっ!」をデジタルリリース。
(配信はこちら:https://3pasi.lnk.to/Iwannabeanangel)
作家陣は、ナナヲアカリの「チューリングラブ feat. Sou」や「恋愛脳」などを手掛けるナユタン星人と、三月のパンタシアのクリエイティブには欠かせない堀江晶太がコラボ。
また、3月29日(土)にSpotify O-EASTにて三月のパンタシアの主催イベント「三月春のパン(タシア)祭り 2025 -リベンジの春-」を開催。ナナヲアカリ、Souも出演した。
Official HP:https://www.phantasia.jp/
公式YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC4lk0Ob-F3ptOQUUq8s0pzQ
みあX:https://x.com/3_phantasia
公式X:https://x.com/3pasi_official
公式Instagram:https://www.instagram.com/3pasiofficial
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@3pasi_official?lang=ja-JP
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