作者の宮下暁先生が、ご自身で「東ドイツで戦争兵器として生きる女の子が書店員の男に恋をしている話」とつぶやいているのですが、冒頭は戦争兵器なんて描写はないもんだから、甘酸っぱくキュン♡な始まりなのです。……が、すぐに戦争兵器としてのスキルがとっても高いことが判明します。しかし書店員の男の子といる時はただの恋する女の子。それでも国を背負って戦うことが一番大事。でも恋って何よりも優先させたい時、あるよね！！それなのに恋路の邪魔が国の政ってぇぇえ！！という、一筋縄ではいかない恋とゴリゴリの戦闘シーン、美しい街並み、歴史的背景が渦巻いていて、あっという間に5巻読破いたしました。しかしながら第6巻は「描ける場所がないので休載中」とのこと。どうしたら続き読めるのこれー！！

わたし史上、拝読後にこんなに心奪われた作品久々でした。こちらほんのりBLなんですが、耐性無い方にも読んでいただけると思います。っちゅーか、そういうのどうでもよくない？ってぐらい、絵も綺麗（作画カロリーえぐい）で主人公の二人も美しいので、尚更没入できると思いますが、物語がもう本当に美しすぎて、せつなくてどうにかなっちゃいそう……。ファンタジーなストーリーなので、あり得ない展開には自己暗示でムリヤリ作中に溺れに行ってることはよくありますが、これは違った……。もうこの世界から出たくなかった。できることなら毎日24時間ずっとエルヴァ様の一挙手一投足を見ていたい。え、デビュー作なのこれ！！

この主人公の可愛さ、なんとかなりませんか！！イケメンは透けて見えてるのに自分の好みの声の人にはめちゃくちゃ敏感という声オタ女子大生が、ある日バイト先で推しと同じ声の上司と出会ってその上司超ハイスペイケメンっていう……嘘みたいな羨ましい話。でも上司は声だけに興味持たれてるなんて思わずにイケメンムーブして、それが通用しないことにショックを受けて逆に主人公に興味を持つという……。しかもこの子中身もめちゃ可愛い。友達もみんな可愛い。最高すぎ。実はわたしにも推しの声を持つ焼肉屋さんの店員さんがいるんです。心なしか顔も似てる気がするから、娘とはその方のことを「弟さん」て呼んでます。キュン♡

こちらもファンタジーなんですが、異国の地の王族のお話でみんなドレス着てて作画カロリーがとんでもないことになっています。それなのにめちゃくちゃ綺麗な絵を描き続けてくださっていて、韓国ドラマばりのドロッドロなお貴族様たちの愛憎劇が、ファンタジーと主人公の凛とした美しさと王子とのほっこりした会話で緩和されるという素晴らしい構成になっております。読者の気持ちが一丸となるわかりやすい敵がいるのもポイント。こいつが不幸になるまで見守らねば！って全員思ってると思う。やはり作画カロリーが凄すぎるのか、滞り気味ではあるので更新されるとめちゃくちゃ嬉しいです。

え！今の今まで読み間違えてた！「そのビスクドールはこいをする」なんだ！知れてよかった！というわけでこの作品、登場人物全員可愛い！！わたし最近思うんですけど、ギャルって世界を救うと思うんです。みんながみんなギャルマインドになれれば、人に優しく好きなことに突き進んでいけるのではないでしょうか。そんなギャルが主人公の海夢ちゃんです。（亜美は五条くんタイプ）そして作品ではめちゃ知りたかったコスプレの世界と伝統的な雛人形の制作が丁寧に描かれていて、それだけでも有り難いのに、一人のギャルがコスプレイヤーとして成長していく様が圧巻で、鳥肌もんでした！最高すぎる作品に出会えました。まだの人、読んで欲しい〜！