MANGA PLAYLIST 柳沢亮太(SUPER BEAVER)
MANGA PLAYLISTとは?

音楽シーンの中でヒットのきっかけにもなっている【PLAYLIST】。
さまざまなテーマでセレクトされているPLAYLISTをマンガを軸に展開。
マンガ大好き著名人がセレクターとなり、選書意図や想いをテーマに、 今読んでほしい、またハマっているマンガタイトルを一つの枠で紹介するコーナーです。
セレクターの想いとともに、新しいマンガ作品との出会いをお楽しみください。

「MANGA PLAYLIST」にセレクトした作品ラインナップへのテーマや想いなどを教えて下さい!

今回は〈登場キャラクターの生き方や価値観に様々な気持ちを掻き立てられる漫画〉というテーマでセレクトさせて頂きました。どのタイトルも現実で味わう気持ちさながらに、時に言い表せられない想いが込み上げてきてしまう、人間味に溢れているなあと感じた作品で、少なからず今日現在の僕自身の思想や価値観はこれらの作品からの影響を受けた上であるものと思います。「漫画でありながら」という表現は適切でないかもしれませんが、あくまでフィクション・エンターテインメント作品であるということを前提に、それにも関わらず自分にも覚えのある感情や、忘れたくない「熱」のようなものに触れられたり、ハッと新たな視点を教えて頂いたような作品たち、というラインナップです。…本来自らが楽しんでいるだけなので「セレクト」なんて僭越ではございますが、以下列挙させて頂きます。

『BLUE GIANT』
MANGA PLAYLIST#1

『BLUE GIANT』シリーズ

石塚真一・NUMBER8
(小学館)

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近年アニメ映画化もされたタイトルなので多くの方が知っている漫画だとは思いますが、とにかく本当に大好きです。世界一のジャズプレーヤーを目指す【宮本大】を追う物語で、ダイの夢へと邁進するそのエネルギーの凄まじさもさることながら、彼を取り巻く各登場人物それぞれの想いに、自分は何度も何度も何度もグッっっっと来てしまいます。そしてそれを感じ取ったダイが下す決断の一つ一つ、その決断に対してまた呼応するように覚悟を決める各登場人物たち。バンドマンとして自分も音楽の大きな魅力と感じている〈「人の想いが乗ったとき」「託し、託されたとき」に鳴らされる音〉をどうしてこんなにも漫画で表現できるのだろうと、数えきれないほど感動し涙しております。国内編→ヨーロッパ編→アメリカ編→ニューヨーク編と是非流れで読んで頂きたいです。ちなみに石塚さんが描かれている『岳』という作品も本当に素敵な作品です。(どうしてこんなに人の心の機微を描けるのでしょう。)

『僕のヒーローアカデミア』
MANGA PLAYLIST#2

『僕のヒーローアカデミア』

堀越耕平
(集英社)

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これまた言わずと知れた大人気作品ですが…。正義とは?悪とは?正しいとは?間違いとは?そんなことを今一度きちんと、きちんと考えたくなります。ヒーローvsヴィランというベースがありながら、そんな単純な構造ではなく、人ゆえに多方向に多角的に絡みあう気持ちが溢れ返っていて…様々な〈個性〉が出てきますが、本当に〈個〉の心を、その背景や道のりを想わせてもらえる、想わないといけないんだと感じさせられる作品だなと思います。漫画作品ながら今日現在僕らが生活する日常に置き換えたいことばかりで、いや、まさに今読むべき漫画なのではないかなと思います。ちなみに33巻で3回くらい泣きました。

『GIANT KILLING』
MANGA PLAYLIST#3

『GIANT KILLING』

ツジトモ
(講談社)

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サッカー漫画でありながら主人公は監督。弱小プロサッカークラブ〈ETU〉の監督に着任した【達海猛】が、クラブを勝てるチームへと変革させていく物語。サッカー漫画は数多くありますし、タイトルのように大番狂せを起こすストーリー自体は珍しくないですが、選手・選手の家族・サポーター・クラブスタッフ・クラブのホームの街と、〈ETU〉というクラブに直接的・間接的に関わる人の想いが細かく描かれているのが魅力的な漫画だなあと感じます。痛快でワクワクする試合の模様も勿論面白いですが、ここまでサッカークラブの背景…関わる人の日常や暮らしを感じるサッカー漫画はなかなか無いのでは?と感じます。個人的には27巻261話にある会話ですごくハッとして「そうだよなあ…」と唸りました。改めて学んだ視点です。

『ミステリと言う勿れ』
MANGA PLAYLIST#4

『ミステリと言う勿れ』

田村由美
(小学館)

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またまた有名な作品になりますが、謎解き要素、よりも自分は主人公「久能整」の物事の捉え方、視点が非常に面白く「うんうん!そうだよ!そうだよな!」と惹かれました。なんとなくの〈普通〉〈定説〉〈思い込み〉〈しきたり〉〈風潮〉などなどに、ちゃんと疑問を投げかけ「必ずしもそうである必要はない」と言葉にする姿。整くんは理屈っぽくて…いや、むしろ屁理屈っぽい時すらありますが、それでも自分もこういった視点を持ちたい、持たなくっちゃなとすごく思います。この作品もまた僕にとっては〈個〉を想い直させてくれる作品です。

以下、今回のテーマでさらにオススメしたい漫画たちを一言ずつお聞きしました。

『ハイキュー!!』
MANGA PLAYLIST#5

『ハイキュー!!』

古舘春一
(集英社)

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田中龍之介が最高ですよね。「ところで、平凡な俺よ〜」名シーン。名台詞。

『ここは今から倫理です。』
MANGA PLAYLIST#6

『ここは今から倫理です。』

雨瀬シオリ
(集英社)

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必ずしも納得だけが自分の心を知る術ではないというか。「納得いかない」の裏側に自分の理想があるのだろうなあと気づくような作品。

『アオアシ』
MANGA PLAYLIST#7

『アオアシ』

小林有吾
(小学館)

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とにかく最高に面白い。序盤3巻20〜22話でぼろっくそに泣きました。

『ばらかもん』
MANGA PLAYLIST#8

『ばらかもん』

ヨシノサツキ
(スクウェア・エニックス)

※現在配信はございません。ご了承下さい。

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気付き、の大切さを知れたように思います。自分にもバンドにも大きなきっかけとなった作品。

東京出身4人組ロックバンドSUPER BEAVERのギタリスト。ほぼ全ての楽曲の作詞作曲を手がける。
ドラマ、アニメ、CM、映画など多数の主題歌を務める。
2024年には日本武道館3Daysを含む4都市9公演のアリーナツアーを開催。
そのほか、楽曲提供やプロデュースも手がける。

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配信はコチラ⇒
https://superbeaver.lnk.to/Ongaku

今回紹介したマンガはこちら!

MANGA PLAYLIST#2 水野 朔
MANGA PLAYLIST#3 戸谷菊之介

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